首、肩、腰がツライあなたへ:デジタル疲れを体のケアでリセット
デジタルデバイスを使う時間が長くなると、「なんだか首や肩が重い」「腰がツライ」と感じることはありませんか。画面を見続ける、キーボードを打つといった同じ姿勢での作業は、体の一部に大きな負担をかけています。これらの体の不調も、実はデジタル疲れのサインの一つと言えます。
特に、デジタルツールの操作に集中していると、無意識のうちに姿勢が悪くなったり、長時間体を動かさずにいたりすることが多くなります。これが続くと、筋肉が凝り固まり、血行が悪くなり、首や肩の凝り、腰の痛みといった具体的な不調につながってしまうのです。
ここでは、そんなデジタル疲れによって固まってしまった体を簡単にリセットできる、特別な道具がいらない体のケア方法をご紹介します。難しく考える必要はありません。ほんの少し意識するだけで、体は軽やかに変わっていきます。
デジタル疲れで体が固まる理由
私たちは、スマホを見たりパソコンを使ったりする際、画面に顔を近づけたり、背中を丸めたりしがちです。このような姿勢は、首や肩、背中の筋肉に常に緊張を強いることになります。また、座ったまま長時間過ごすことで、股関節周りや腰の筋肉も硬くなりやすくなります。
筋肉が緊張して硬くなると、そこを通る血管が圧迫され、血液の流れが悪くなります。血液は体に必要な酸素や栄養を運び、老廃物を取り除く役割を担っていますから、血行が悪くなると疲労物質が溜まりやすくなり、「凝り」や「痛み」として感じられるようになるのです。
デジタルを使わない体の簡単リセット術
デジタル疲れによる体の不調を感じたら、まずはデジタルデバイスから少し離れて、体に意識を向けてみましょう。ここでは、すぐにできて、特別な準備がいらない簡単な体のケア方法をいくつかご紹介します。
1. 短い休憩に取り入れる簡単なストレッチ
デスクワークの合間や、一区切りついたときなど、数分の短い時間でも大丈夫です。意識的に体を動かしてみましょう。
- 首のストレッチ: ゆっくりと首を左右に倒し、それぞれ10秒ほどキープします。次に、顎を軽く引きながら首を前に倒し、後頭部を天井に近づけるように後ろに倒します。どの方向もゆっくりと行い、痛みのない範囲で行ってください。最後に、大きくゆっくりと首を回します。
- 肩回し: 両肩を耳に近づけるようにぐっと持ち上げ、力を抜いてストンと下ろします。これを数回繰り返します。次に、肩を前回し、後ろ回しと、それぞれ10回ほどゆっくりと大きく回します。肩甲骨を意識して動かすのがポイントです。
- 伸び: 背筋を伸ばして座るか立ち、両腕を頭の上に上げてぐっと伸びをします。可能であれば、そのまま左右に体を傾けて、体側も伸ばしてみましょう。深呼吸をしながら行うと、よりリラックスできます。
2. 座ったままできる簡単体操
デスクに座ったままでもできる、体の硬さを和らげる体操です。
- 肩甲骨を動かす: 両肘を曲げて体の横に付け、手のひらを前に向けます。そのまま、肘を後ろに引くようにして肩甲骨をぐっと寄せます。次に、肩甲骨を開くように肘を前に突き出します。これを数回繰り返します。肩甲骨を意識的に動かすことで、肩や背中の血行が促進されます。
- 足首回し: 座ったまま、片足ずつ足首を大きくゆっくりと回します。内回し、外回しをそれぞれ10回ほど行います。足先の血行が良くなり、むくみの軽減にもつながります。
3. 正しい姿勢を少し意識する
デジタル作業中に常に正しい姿勢を保つのは難しいかもしれませんが、少し意識するだけでも体の負担は変わります。
- 椅子に深く座り、背もたれに寄りかかり過ぎず、背筋を伸ばすことを意識します。
- 画面は目線の高さに来るように調整できると理想的です。難しい場合は、少し見下ろす角度になるように調整し、顎を引きすぎないように注意します。
- 時々立ち上がったり、座り直したりして、同じ姿勢が長時間続かないように心がけましょう。
4. 体を温めるケア
デジタル疲れで凝り固まった体には、温めるケアも有効です。
- 温かいお風呂: 湯船にゆっくり浸かるのは、全身の血行を促進し、筋肉の緊張を和らげるのに効果的です。デジタルデバイスを持ち込まず、静かな時間を過ごしましょう。
- 蒸しタオル: レンジで温めた蒸しタオルを、首や肩、目の上に当てるのも手軽でおすすめです。じんわりとした温かさが、心身のリラックスにつながります。
体のケアが心のリセットにも
体の不調は、知らず知らずのうちに心の負担にもなっています。「体がダルい」「なんだか重い」といった感覚があると、気分まで沈んでしまうことがあります。
今回ご紹介したような簡単な体のケアを dailyに取り入れることで、体の不調が和らぐだけでなく、体を動かすこと自体が気分転換になり、心のリフレッシュにもつながります。
デジタルツールから少し離れて、ご自身の体に優しく触れ、動かしてみる時間を作ってみてください。きっと、心と体の両方が軽くなるのを感じられるはずです。無理なく、ご自身のペースで、今日からできることから始めてみましょう。